スポーツ系キャブレターの油面確認及び調整と、一般的なエンジン排気量と各ジェットの暫定サイズ

 油面の設定には各キャブレターに対し基準値があるので表−1に示します。
 油面の確認にはガラス管タイプのレベルゲージ(油面計)(写真ー4)を使用し、燃圧が0.25〜0.35kg/cuであるか確認の上行ってください。
実際の確認方法は 4、スポーツ系 キャブレター初期設定の実際 同調アイドリングその他実走行前のプリセッティング の【10】を参照してください。  
表ー1                           
SOLEX(ミクニPHH)4型 40φ 44φ 19〜20
50φ 20〜21
WEBER DCOE8,9 25
152、151 29
OER 45φ47φ50φ 29〜31
***上記はメーカー標準値であり実際のセッティング値と異なることがあります。例えば強烈な横Gがかかった時に「ゴボゴボッ」と失速したような症状になるのはエアーを噛むわけではほとんどなく、中心ベンチュリ内に導かれるホールに強烈縦、横Gで『鯉の滝登り』状態になった生ガス(ガソリンのみ)が吸い込まれていくために、一時「濃い」状態になるために起こる症状と考えられます。対処法としては油面を下げホールに到達しないようにするわけですが、値はその人の乗り方(横Gの掛け具合)にも関与しますので数値的な値はここでは避けます。油面を下げると言うことは、メインへのつながりも少し遅くなることも考慮してください。キャブが横置きか縦置きかでGに対しての反応は違いがあります。←ココ追加
写真ー4

 燃圧0.1kg/cuの変化に対して1mm程度の違いが生じます。SOLEX(ミクニPHH)4型S型、OERは外部の調整スクリュー(マイナスねじ)で±2mm程度の調整が可能です。10(8)mmのロックナットを緩めしめこむと油面が上がり緩めると下がります。それ以上及び他の機種は、フロントチャンバーカバーを外しフロートアームを調整して行います。(写真−5)

   (写真ー5)
ここでは一例としてWEBERの発泡ゴムフロートタイプのみ説明いたします。まずフロートチャンバーカバーを外し、フロートを付けたまま振り子のような状態にカバーを垂直近くまで立てながら、フロートの元近くにあるダンパーボールとフロートリップが触れたときのカバーと黒いゴムフロートとの隙間を12mmに調整します。これはあくまで基準値であって最終チェックは油面値に従ってください。いずれも調整はフロートアームを微妙に曲げながら行います。旧いキャブではガスケットが切れてしまう恐れがあるのでOHキットを用意しておいた方が無難です。
次に、各ジェットの選定ですがエンジンのチューニング度、給排気効率の違い、ジェットブロック(エマルジョンチューブ)の違いでかなりの差がありますので、あくまで初期設定時の暫定サイズの目安として表ー2、表ー3に示します。また各ジェットの守備範囲については、 スポーツ系キャブレター初期設定の実際 同調 アイドリングその他実走行前のプリセッティングの表ー6を参考にしてください。


  表ー3  4気筒1600〜1800cc
キャブレター名と口径(mm) SOLEX(ミクニPHH)44φ WEBER45 OER45
ジェットブロック(エマルジョンチューブ)       OA    F16 Sタイプ
アウターベンチューリ−(mm)       34     35     35
パイロット(アイドリング)ジェット     55±2.5   *50〜65    55±5 **
メインジェット    140〜170   140〜180   130〜180
(メイン)エアジェット    170〜240   190〜250   170〜250
ポンプジェット      40±5    35〜40    45±5
 **WEBERのアイドリングジェットはFナンバーによってサイドエアホール径とジェット自体の内径との組み合わせが異なります。従って、同じジェット番号でも濃さは異なってきます。Fナンバーとその関係は

  濃い ←  F6  F12  F9  F8  F11  F13  F2  F4  F5  F7  F1  F3  →  薄い
       
 表ー4  6気筒3000cc前後
キャブレター名と口径(mm) SOLEX(ミクニPHH)44φ SOLEX(ミクニPHH)50φ
ジェットブロック       OA             OB
アウターベンチュリー(mm)       40       43
パイロットジェット      60±5     72.5 ±2.5
メインジェット    160〜190     200〜250
(メイン)エアジェット    210〜250     200〜250
ポンプジェット      50±5      50±5
参考までに、ソレックス(ミクニPHH)4型とウェーバーのジェットの位置とジェット本体(+OER)のを写真−6〜12に示します。

写真ー6                  写真ー7
1.パイロットジェット    
2.ジェットブロック(上 エアジェット、下メインジェット)
3.ポンプジェット
4.アイドリングジェット
5.エマルジョンチューブ(上エアジェット、下メインジェット)
6.ポンプジェット
写真ー8 写真ー9 写真ー10 写真ー11 写真ー12
パイロットジェット
(アイドリングジェット)
メインジェット (メイン)エアジェット ポンプジェット ジェットブロック(OA)
エマルジョンチューブ(F11)
左から順にSOLEX,WEBER,OERの各ジェットです。WEBERのアイドリングジェットとOERのパイロットジェット、SOLEXとOERのメインジェット エアジェットには互換性があります。ただしメインジェットに関しては、SOLEXにOERのは使用できますがその逆は無理です。
では次の 4、スポーツ系キャブレター初期設定の実際 同調 アイドリングその他実走行前のプリセッティング へ